〈感想〉スタミュ3期が始まる前にフォースドラマCDを聴いて

7月から3期が始まるスタミュの見所は、なんといっても新しい華桜会のメンバーが一挙に登場するところでしょう。
四季斗真、冬沢亮、春日野詩音、入夏将志、千秋貴史といったメンバー5人は、柊世代の華桜会からバトンを受けとった期待の存在。
そんな3年生の彼らが一学年下に在籍している星谷悠太たち2年生組へどう関わっていくのかも、3期の楽しみのひとつです。

(後列左から)千秋貴史、春日野詩音、四季斗真、入夏将志、冬沢亮
(前列)星谷悠太

 

3期のプロローグとなったドラマCD

今月(2019年6月)発売された「スタミュ」フォースドラマCDでは、アニメ放送より一足早く四季世代の華桜会のそれぞれの関係性や、華桜会という組織に対してどう考えているかなど思いの一部が明かされました。

桜会として強い目的意識を持って(いるからこそ)穏便な関係を築く一方で、それは裏を返せば、深いところでわかりあえていない表面的な関係なのではと感じとることもでき、スタミュらしい繊細な心理戦に引き込まれます。

春日野や入夏は四季に対して純粋に信頼を寄せているように思えましたが、特に一癖ありそうな冬沢や千秋の言葉はイコール本音なのかどうか。
3期の放送で答え合わせをするのがとても待ち遠しいです。

 

変化球を投げて勝負するタイプの、team鳳と四季世代の華桜会

そして、もうひとつ思ったのは、四季世代の華桜会とteam鳳の境遇は、どこか似ているものがあるなということ。

四季世代の華桜会は、柊世代や遥斗世代のようなブランド力がある華々しい華桜会と比較すると、綾薙学園の生徒や学校関係者の目から見た場合どうしても地味に映ってしまうかもしれません。
柊世代や遥斗世代の方が格上だと、イメージだけで判断されてしまうことも少なくないでしょう。
桜会の伝統と重責を担う5人にとって、居心地がいい環境とはいえません。

四季たちは綾薙祭改革をはじめとして、懸命に独自路線の華桜会をつくりあげようとしています。
ミュージカル学科のトップとして伝統を守ってただ卒業する日を待っているよりも、新たな改革でなんとか自分たちの個性や価値を見いだそうとしています。

変化球を投げて勝負するといったタイプの華桜会5人。
それはまるでスタミュ1期の時の、team鳳と似ていると感じました。

team鳳は、新人お披露目公演では指導者の鳳樹に導かれて課題曲「アヤナギ・ショウ・タイム」をアレンジしたパフォーマンスをしたり、ハプニングもあった雨の綾薙祭では、彼らの意思でゲリラ公演をおこなって観客や生徒を驚かすなど、何かと異端児、改革者のイメージが強く残ります。

スター・オブ・スターの王道を突き進むteam柊と比較してどちらがいいか悪いかではないのですが、伝統を背負ってミュージカルの品位を高めようとするteam柊と自由の名の下にミュージカルの可能性を広げようとするteam鳳は、実に対照的なチームイメージですよね。

3期の四季世代の華桜会は、どちらかといえばteam鳳寄りのイメージです。
伝統を守る正統派というよりも、伝統に縛られない思い切った改革で存在感を強めることを選んでいます。

と考えると、星谷たちteam鳳と四季世代の華桜会は、考え方や夢への挑み方など似ている部分も多いのかもしれません。


最初から仲良しとはいかなそうな四季世代の華桜会と、彼らからバトンを受けとる世代となる星谷たち2年生組。
ですが、年齢が近いからこその軋轢はあっても、最後には年齢が近いからこそ同じ景色をもっと鮮やかに色濃く共有できそうな気配もします。

星谷は現華桜会を見てどんな気持ちを抱いたり、影響を受けたりするのでしょう。

7月1日から始まる3期の第1幕から最終幕まで、彼らと一緒に泣いたり笑ったり、めくるめく日々を駆け抜けたいですね。

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